おんがく

「音楽で食べていく」と夢を語るのはやめなさい。

よく10代の頃から音楽やバンドをやっていて、そこから20歳後半を過ぎても「自分はバンドで成功するんだ!」と夢を見ている人がいる。しかし、その「」は「現実」であるということを忘れてはいけない。

それは夢ではない

【夢】というと、いつか叶えたいキラキラしたものに見えるが、実際その夢は「自分の就職先」であることを忘れてはいけない。バンドやシンガーとして成功したいというのは、イコール「音楽を職業にしたい」ということだ。さぁ、そう考えた時に、どのような就職先が見えるだろうか。

一般の会社を想定して考えよう

「いつかスカウトされて」「いつかどこかのプロダクションに所属して」と考える人も多いかもしれないが、それは倍率の高い大手企業に引き抜きで就職するようなイメージだ

そうでなければ自分でコツコツやるしか無い。それを会社で例えるなら、自営業をするということだ

 

現実として考えよう

しかし、みんな知っての通り音楽でその道を歩めるのはわずか一握りの人たちだけだ。しかし、夢を追いかける人が多いのだ。夢を持つことは決して悪いことではないし、素晴らしいこと。しかし「働かない理由」にはならないし、逆を言えば「音楽を仕事として働き稼がなくてはいけない」ということだ。

音楽で稼ぐということ

では、音楽で稼ぐというのはどういうことなのか?それは、他の職業と何ら変わりなく、【価値を提供して、お金をもらう】ということだ。

その価値というのは、楽曲かもしれないし、演奏かもしれない。あるいは、時間かもしれないし、技術かもしれない。そう考えた時に、「相手の求める物を考えて作る」ということが必要になってくる。

商品を作って、売って、買ってもらう。これのくり返しだ。

 

では、あなたには何が出来るのか?

きっと、スカウトをする立場の人は、お金を生み出すことや会社の利益を考える。

「この子なら、売れる」「この人ならファンがいるから、CDやライブの売り上げも伸びる」など、利益のことを考える。これは悲しいことではなく、「音楽」というものを「仕事」と考えるならば当たり前のことだ。

だとするならば、あなたにはどんな価値があるのか?あなたが提供できる物はどんな商品なのか?を具体的に落とし込んで、自分の価値を上げていくことが必要だ。

 

商品を作ろう

どんなに歌がうまくても、技術があっても、商品が売れなければ会社は経営がなりたたない。なので、どんな売り物を持っているかがとても重要だ。

  • 1度聞いたら、また聞きたくなる歌
  • 30分間飽きさせずに、楽しく過ごせるライブの構成
  • 人間味溢れる、心温まる音楽や癒しの提供
  • 仲良くしたいと憧れる圧倒的な個性や魅力

など、それぞれが強みとして持っているものを、きちんと商品化しよう。演奏することでお金を頂くのであれば、「30分で2万円の価値があるライブ」をまずはとことん作り上げよう。

また、一番の強みとしては「ファン」がいるということ。この「ファン」は会社でいうならば「顧客」のこと。あなたの発信に応じて商品を買ってくれる人、あなたのことを応援して宣伝してくれる人は、とても強い味方である。

 

ライブハウスでライブをするときの落とし穴

時々、自分がお金を払ってライブをする人がいる。特にライブハウス等では「ノルマ」というものがあるのだ。

このノルマは投資だと考えよう。しかし、投資をする際にはきちんと「その投資をどのように回収するか」まで考える必要がある。

会社を経営していく上ではキャッシュフローを考えることは必要不可欠なのだ。

  1. いくら出費して(ノルマがいくらで)
  2. いくら収入が入るのか計算し(お客さんを何人呼んだら、何人目からプラスになって)
  3. プラスになるなら投資をする(赤字を出さないようにする)

音楽を仕事にする、音楽で食べていくということは、自分の収入を確保できるように音楽をするということ。

 

一人で全てこなせるか

さて、やはり後ろ盾があって成功する人たちは一握り。では、とりあえずは自営業(フリーランス)として自分でなんとかするしかない。そんな時に、

  • ブランディング
  • 商品開発・商品作り
  • 営業・マーケティング
  • 経営

が自分で出来るのか。もしくは、人に任せながら出来るのか。ということもポイントになってくる。一般の会社で就職をせずにきた人はなおさら、社会の仕組み経営学等も学んでいくことが大切になる。

 

まとめ

いかがでしたか。「音楽で食べていきたい」という夢を持っている人、私はとても素敵だと思います。ただそれを夢として語るのではなく、「通過点」としていかに具体的に、そこに向かって歩んでいけるかという計画を立てていってくださいね。

きっと、チャンスや才能がある人はいっぱいいます。それを職業とするのか否かは、あなた次第です。

んっちゃ!